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クロード・モネ(上野の森美術館)

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上野の森美術館(東京上野公園)で開催されている(2023年10月20日(金)~2024年1月28日(日)) 「モネ 連作の情景」に行ってきました。   時代をおって、印象派以前、印象派、テーマへの集中、連作の画家モネ、「睡蓮」とジヴェルニーの庭の順に、国内外から作品をお借りして展示されています。 展示作品は、主催者のサイトにありますが、来年の大阪会場が終了すると消えてしまうので、いくつか紹介します。 なお、撮影禁止が多かったので、絵はがきをアップしています。   【印象派以前のモネ】

ルーヴル河岸 Quai du Louvre 1867年頃

ルーブル宮殿(現在のルーブル美術館)の東側から描いた作品。セーヌ川の河畔を往来する馬車や人、正面はパンテオン(神殿)のドーム。伝統的様式で描かれた、モネには珍しい都会の風景。

(オランダ デン・ハーグ美術館 初来日)

  昼食 The Luncheon 1868–69年
食卓には、後に結婚するカミーユと息子のジャン。ジャンの食事終了を待つ来客の女性とモネの席が手前にある。後方は使用人。 伝統的手法で、表情もしっかり画いているが、題材が日常的風景なのが評価されなかったのか。 審査員ミレーが支持したが1870年のサロン・ド・パリに落選。1874年に第1回印象派展に出品した。 (ドイツ シュテーデル美術館、初来日)   ザーン川の岸辺の家々 Houses by the Bank of the River Zaan 1871年 普仏戦争を避け、滞在していたオランダのザーンダムで画かれた。 水面に映る影のタッチはモネらしいが、空や建物の色使いが特徴的に思える。 (ドイツ シュテーデル美術館、初来日)
  【印象派の画家、モネ】 モネのアトリエ舟 Monet’s Studio Boat 1874年  アトリエから外に出て,戸外制作を始めたのは、自分が最初だとモネは自負していた。 戸外制作での悪条件を克服するため、庭に溝を掘ってキャンバスを溝に入れ、絵の上部を描いた。 川面や水辺の光景を描くため、ボートの上にアトリエ小屋を設営した。これなら日差しを避けて、長時間水面上に滞在でき、風で材料が飛ばされることを防げる。 (オランダ クレラー・ミュラー美術館)   【連作の作家、モネ】 1880年代終わりから、モネはひとつのテーマを、天候、季節で変化する光のもとで描く「連作」が中心になる。 1890年後半から、自宅の周りに「積みわら」を置き、天候や光で変化する連作25点を制作した。 1892年、ルーアン大聖堂の西側正面の建物の中にイーゼルを複数置き、時刻で変化する「ルーアン大聖堂」の連作30点を制作した。 1900年前後、ロンドン名物のテムズ川の霧、光で変化する「ウォータールー橋」など100点を制作、アトリエで仕上げた。 晩年は、自宅の庭に睡蓮の咲く池を造り、「睡蓮」の連作48点以上を制作した。

ウォータールー橋、曇り Waterloo Bridge, Overcast Weather 1900年

( アイルランド ヒュー・レイン・ギャラリー)



 ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ Waterloo Bridge, London, at Dusk 1904年 (米国 ワシントン・ナショナル・ギャラリー)  ウォータールー橋、ロンドン、日没 Waterloo Bridge, London, at Sunset 1904年 (米国 ワシントン・ナショナル・ギャラリー)

  睡蓮の池 The Water-Lily Pond 1918年頃 睡蓮の花や葉に加え、水面に映る空や木々の影が、光とともに画面一杯に描かれていく。 (ドイツ ハッソ・プラットナー・コレクション)

2024年は、1874年の第1回印象派作品展開催から150年。 来年は、印象派のイベントに期待ですね。

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