モン・サン・ミシェルを13:10に出発。専用バスは高速道路A11を走行。
田園風景ばかりだが、随所に風力発電所がある。
4時間後の17:10、ひときわ大きな教会の尖塔が二つ見えてきた。 シャルトルのノートルダム大聖堂。Cathédrale Notre-Dame de Chartres ノートルダムは、私たちの貴婦人(聖母マリア)の意味。 パリのノートルダム大聖堂は、Cathédrale Notre-Dame de Paris 大聖堂(カテドラル)は、司教のいる大きな教会。普通の教会は司祭がいる。 修道院が神学、信仰を学び、労働し共同生活する場に対し、教会は出生や洗礼など、地域の人々の歴史を記録する。 手前の建物は、シャルトル市庁舎。 #Chartres 「ここで写真撮ってね!」ということだね。狭い道路だが、両側に歩道を、車道には自転車道を確保してる。
大聖堂は、1145年にロマネスク様式で建設されたが、1194年の大火事で西の塔以外は被災。 ゴシック様式で改築された姿は、フランスゴシック様式でもっと美しいとされている。
右側の尖塔(角錐)が、1140年から続くロマネスク調のもので、高さ105m。 左側の尖塔(火焔式)が、ゴシック調のもので、高さは113m。 火災後の復興に伴い、正面に二つの建築様式の塔がそびえる、珍しい大聖堂となった。 丸い窓は、薔薇窓。
薔薇窓の上には彫刻が。中央最上部にキリスト像。ロマネスク様式の彫刻。 聖母子像の下に、16人の王が横一列に並び、王のギャラリーと呼ばれている。 南袖廊の扉口。 上部はロマネスク調の尖塔が残るが、薔薇窓とステンドグラスはゴシック調。 外側から見ても、ステンドグラスが多い、ゴシック様式の特徴。 西側の正面入り口。 彫刻が間近に見える。 内部の身廊。高さは37mもある。 商業ビルなら10階建て、マンションならそれ以上の高さだね。
南側の薔薇窓のステンドグラスが、青を基調に凄くきれい。 外見からは想像できないが、内部から見て圧倒される。 大聖堂内部には、173枚のステンドグラスがあるそうだ。
「美しき絵ガラスの聖母(Notre-Dame de la Belle-Verrièreノートルダム・ド・ラ・ベル・ヴェリエール)」は、1180年に作られたステンドグラス。 キリストを抱く聖母マリアの姿、天使ガブリエルの受胎告知や、聖母マリアの訪問を表現している。
左側は、12の月と12星座のステンドグラス。 射手座や天秤座は、すぐにわかるが…。 青いステンドグラスは、シャルトル・ブルーと呼ばれている。 下から上にステンドグラスを見上げていくと、物語が理解できる。 アダムとイブやノアの箱舟の物語など、字が読めない人にも伝わる。
たくさんの彫刻。 聖母マリアとキリストの生涯が、41の場面で彫り込まれている。
聖ピアット礼拝堂 こちらは新しい。
聖母のヴェール「サンクタ・カミシア」が納められており、巡礼者が訪れる聖遺物となっている。 どこにあるのかな。 ここは、ベールを拡げた聖母を祈る場所になっている。
「聖母のヴェール」らしきもの。 ケースに入っており、厳重に管理されていた。
幸いなことに、フランス革命では略奪されず、戦争中にはステンドグラスを外して保管しており、中世が現存する点が凄い。 1979年に世界遺産に登録された。 入場無料で、セキュリティチェックもなかった。
18:05。大聖堂を中心とした街シャルトルに別れを告げ、バスはパリに向かうのであった。