ボルネオ島は、ブルネイ王国の支配下にあったが、クチンのあるサラワクでは部族間の争いが絶えなかった。
特に、ibanイバン族は攻撃的な首狩族で、河沿いに移動し、他の民族を襲った。
20世紀初頭、ゴム、コショウなどの植物資源を求めてアジアに進出してきた英国は、インドに続いてマレー半島やボルネオ島の北部を植民地化し、スズ鉱山やゴム農園を開発した。さらに、植民地のインドから労働者を移住させた。
そして、英国人のジェームス・ブルックJames Brookeが、ボルネオ島西部のサラワクで生じた部族間の争いを、武力で鎮圧した。
これをきっかけに、ブルネイ王国からサラワクの支配者Rajahの地位を与えられ、1841年白人のブルック王国が建立された。
まさに、帝国主義*ですね。
*自国の民族主義・文化・宗教・経済等の拡大や、領土・天然資源等の獲得のため、軍事力を背景に他の民族や国家を積極的に侵略する思想や政策。
上の写真は、イバン族の戦士- Rentapで、相当手ごわかったのでしょう。絵画が飾られていました。
これも、戦いの様子。
こちらは、iban族の武器、鮮やかな民族衣装。
左の方に、なにやら怖いものがあります。スカルskulls 頭蓋骨です。
戦いで敵将の首を持ち帰ることは日本にもありましたが、イバン族にとって首狩りは結婚の条件で、大事な儀式でした。
2代目のチャールズ・ブルックは、イバンの男性が婚礼前の首狩儀式を行った場合、鳥や豚などの家畜をペナルティにしたとあります。
Charles Brooke even agreed to fine an iban man one fowl,one pig and a piece of iron for marrying before performing the necessary rituals.
今日ではヘッド・ハンティング(首狩り)というと、他社の有能な人材を引き抜く意味合いです。
自分より強い人間を食することで、自分が強くなる(人肉食)という意味では同じで、怖い言葉ですね。
チャールズ・ブルック Charles Brooke(1829-1917)は Jamesの次の支配者で、ボルネオでは最初となるサラワク博物館を1891年に完成させた。
1903年には、マレーの少年がマレー語を学ぶ学校も設立したとある(wiki情報)。
偉大な人ですね。