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Channel: 沖縄での一人暮らし
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伊江島スカイブルー事件(2)

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フェリーは30分で伊江島に到着した。

高速ペダル回転運動で上昇した血圧もようやく平常になった。

自転車を受け取ると、後輪タイヤは再びペッタンコになっていた。

血圧下がったら、空気圧も下がった。

 

帰りの便まで4時間30分ある。まずは自転車の修理。

港ターミナル観光案内所に自転車修理屋を尋ねると、「昔一軒あったが、すでに廃業した。」という。

困った様子に同情したのか、「日曜日だけど、ターミナル前のレンタサイクル屋に相談してみたらどうか。」とアドバイスをいただく。

お礼を言って、さっそくレンタサイクル屋さんに相談すると、「今日は忙しいので‥。」という。

「16時発のフェリーまでに直してもらえばいいのですが。」と粘ると、「今日は無理です、申し訳ありません。」と明確に断られた。

次善の策はパンク修理材。補充すれば少しは走れる。

新しい修理材を求め、ココストアや農協ストアを回ったが、自転車部品は置いてなかった。

伊江島での修理は、あきらめるしかないのか。

水納島の代わりに急遽来たから、伊江島の神様が怒っているのだろーか。

プンプン怒って煙を吐いている感じがした伊江島の塔頭。

まあ、なんくるないさーと、伊江ビーチのある青少年旅行村へ。

入口で自転車修理を聞くと、やはり「レンタサイクル屋さんに相談を。」という。

「交渉したら、今日は無理と断られたんです。」と打ち明けると、「今日はソンリクだからね。」という。

「ソンリク(村陸=第59回伊江村陸上競技大会)だったんですか。なら、無理ですね。」。

陸上競技大会は、内地では地域や自治会の運動会となっているが、沖縄では本格的な陸上競技大会を毎年実施している。

国体予選を兼ねているから、少年や高齢者まで、優勝すれば郡大会、県大会へ行けるし、村一番や連覇がかかっている人も多い。みんなも楽しみにしているので、休むわけにはいかない。

観光案内所もレンタサイクル屋も、村で唯一自転車修理屋できる人が陸上競技大会に出場中で今日は修理不可能と知っていたが、その理由を説明しても理解してもらえないと思ったのだろう。

エメラルドグリーン色のビーチで、サンダル型日焼け模様を直して、自転車を押してターミナルに戻り、お土産を買ってフェリーに乗った。

 

16時30分、本部町に戻って、Google Mapsで自転車屋さんを2軒見つけたが、電話するとすでに廃業したという。

スーパーに自転車を置いているか尋ねたら、もう扱っていないという。

本部町にも自転車を修理する人がいないことが分かった。

 

別の店に修理部品を尋ねたら「取り扱っていないが、100円ショップで見かけた。」と親切に教えてくれた。

100円ショップの品ぞろえはすごいね

これで帰れると喜んで、早速、瞬間パンク修理材を注入したら、悲惨な結果。

後輪タイヤのいたるところから、泡が噴出して、白い大きな輪っかができた。

事態はバツなのに、事実はマルを描いている。

私の自転車が瞬間パンク修理材での修理を拒否した絶望的な光景だった。

 

100円ショップに自転車で来ていた子供達に、自転車のパンク修理を聞いてみることにした。

質問に答える前に逆質問された。「何処から来たの。」「名護から。」少年の目が真ん丸となり「2時間かかるよ。」。

「何処へ行ってたの。」「伊江島。」「料金はいくら。」金額を聞いてまたびっくり。

自転車修理は、子供たちも瞬間パンク修理材を使うらしい。

「今日は帰れるの。」「自転車押して歩いたら3時間かかるけど、バスやタクシーもあるから」。

「大丈夫、大人だから。」と、子供たちに心配かけてしまったなあと反省。

 

自転車を駐車場において、名護行きのバスに乗ったのが18時。

名護に戻ったのが、18時30分。

スカイブルー色のマイカーの座席シートを倒しクッション段ボールを敷いて出発。

 

本部町の駐車場に戻って自転車を回収し、そのまま名護イオンの自転車屋に持ち込んだのが20時。

自転車の修理(チューブ交換)完了が20時40分。

無事、帰宅したのが21時。

自転車のおかげで、たくさんの人々と会話でき、親切に触れることができた一日だった。


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