宴席で酒を注ぐタイミングとして、最も適当なものは以下の通りです。
最も適当なタイミング: ③相手がおちょこの酒に口をつけ少し減ったとき
宴席で酒を注ぐ際には、相手の酒の量や様子を注意深く観察することが大切です。相手がおちょこの酒に口をつけ、少し減ったタイミングであれば、追加の酒を注ぐことで、相手のおちょこが空になる前に酒を提供することができます。
その他の選択肢については、以下の理由から最も適当とは言えません。
①相手のおちょこが空になったとき: 相手のおちょこが空になる前に酒を注ぐことが望ましいです。おちょこが空になってしまうと、一時的な空腹感や待ち時間が生じる可能性があります。
②相手のおちょこの酒が半分以上減ったとき: おちょこの酒が半分以上減るまで待つと、相手が途中で待たなければならない状況になる可能性があります。
④相手のおちょこが満杯のとき: 相手のおちょこが満杯の状態で酒を注ぐと、こぼれる可能性や相手が飲み切れない状況になる可能性があります。
⑤自分が酒を勧められたいとき: 宴席では相手の様子や希望を優先するべきです。自分が酒を勧められたいときに注ぐことは、他の人のペースやニーズに合わない可能性があります。
以上の理由から、相手がおちょこの酒に口をつけ少し減ったときが最も適当な酒を注ぐタイミングと言えます。
※ 出題の意図は、若い頃に遡る、地方ブロック会議が温泉地で開催され、会議後の大広間にお膳と座布団が整然と並んでいた。浴衣姿で末席にいた筆者は長い挨拶の後の乾杯後、真っ先にビール瓶ととっくりを持って一番偉い人のところへ参上した。皆が自分のお膳に箸をつけるタイミングが勝負時なのだ。普段会話できない人に挨拶、自己紹介、お酒の勧めを順々に効率よく行える。
「いかがですか」とお酒を勧めつつ、お流れのご返杯を頂いたり、相手の記憶に残るような会話が出来たら成果だった。
その際、見極めたかったのがお酒のつぎ方だ。
容量50ccのおちょこではお酒の適量は30~40cc程度。2~3口で空になる。宴会では基本的に手酌は禁じ手。周囲の人がおちょこの酒の水位を観察しながら、絶妙なタイミングで酒をつぐと、話も弾むしコミュニケーションが進む。手酌されると「気づかず失礼しました」となってしまう。コップのビールなら残量は明快だが、おちょこの酒は観察力が必要だ。いろいろな人の反応や他の人のつぎ方を見て、どのタイミングがベストか自分なりに分析していた。しかし、それが適切か尋ねる相手もなく、ChatGPTの出現で確認できた。
③相手がおちょこの酒に口をつけ少し減ったときがAIと同様に正解だ。相手が酒に口を付けた時は、酒を飲む意欲を確認し、減少分を速やかに満たしたい欲望も感じる。こちらも相手の意思と要求を心得ていますよと伝えるタイミングなのだ。会話しながらも相手の仕草で要求を感じ取り、相互理解が進む日本独特のコミュニケーションと思う。
①おちょこが空は、相手に気づいてもらえず、宴会なのに酒が飲めない状態。この状態を作り出した責任さえ生じる。手酌した途端「気づかずすみません」の一言が必要になる。自分が空の場合の対処法は、相手に酒を勧めてこちらの状態を気づかせるのが一般的。「いや私はあまり飲めないので」と遠慮され、当方に次いでも貰えず、ただ話を聞くだけの楽しくない場もあった。
②半分以上減ったときは、危険信号だ。飲みたいけど、一口飲むと空になるので我慢している状態と理解しなければならない。だが、横から割り込んで酒を満たすと「なかなか気が利くやつだ」と思われ、漁夫の利を得る可能性もある。
④満杯のときは、今は飲まないという意思表示でもあり、目上の人に勧めると失礼になるので、やってはいけない。許されるのは宴会の終了近く、偉い人が去り、気心の知れた者との酒の飲み比べだ。残ったとっくりを会場からかき集め、車座になって時間と酒の許す限りのひととき。コップ酒に切り替える酒豪もいた。
⑤自分が勧められたいときは、①の解説にもあるように、自分のおちょこが空であることを訴える仕草だ。また、目上の人は献酒(お流れ)を欲しいと判断し、空にしたおちょこを差し出される場合もある。いずれも相手に酒を勧めていない。
消滅するであろう日本酒独特の飲み方の文化がAIによって残されればありがたい。