ひんぷん山羊料理店のおばあから電話がかかって来た。
「今日で閉店するよ。何時に来るの。テビチもあるよ。友達誘って来てね。」
月曜日もお店に行ったので今週2回目だけど、最後だから、万難を排して行く。
お店の入り口には手書きで、閉店の挨拶が書かれていた。
89歳のおばあが、56年続いた店を閉じるのはどんな想いなのだろう…。
「一号店ができるまでは、二号店で営業しています!」
おばあは、まだまだ一号店として、新たな場所で続投する気力に満ちている!
自家製のテビチだ。
塩を加えて下ゆでして、脂を取ってから、みりん、料理酒、焼肉のたれで3時間煮込むという。
コラーゲンがたくさん含まれて柔らかくて美味しい。
こちらのオードブルやサラダも、サービスで頂いた。
今日は、お店にとっても特別の感謝の日なのだ。
おばあもお客さんが多いから忙しい。
山羊の刺し身に山羊汁。
生姜と酢醤油で美味しくいただきます。
皮に近い部分はコリコリ歯ごたえがあり、赤い肉は上等で柔らかい。
山羊は匂いがすると言う人がいるから不思議だ。この店の刺身も汁も、匂いが気になることはない。おばあも不思議がっている。
ご馳走に長居をしてしまい、気づいたら最後の客になっていた。
山羊料理を継承する、おばあと娘さんと孫が記念撮影をして、お別れしました。
長い間ありがとうございました。